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【読んだ!】これはロスジェネ世代のバイブルだ!半沢直樹シリーズ最新最新作「ロスジェネの逆襲」
2013年の流行語大賞となった「倍返しだ」。
このセリフは、皆さんご存知の通りい池井戸潤さん原作の
半沢直樹シリーズで主人公の半沢直樹が汚いやり口で理不尽な要求や不正を働く
銀行マンやその周りの人々に対して、宣戦布告するときの言葉です。
最終回では、平成の民法ドラマ最高視聴率となる42.2%を記録するなど、
その人気はすさまじいものでした。
かくいう僕は、ドラマ化される随分前に原作小説を読んでいるという先見の明がありながら、
その内容を全く覚えていないというチョンボ。
というわけで、半沢直樹シリーズ最新作である「ロスジェネの逆襲」を読んだので、
忘れない為にも簡単にその感想を。
ロスジェネ世代には必ず読んで欲しい作品
半沢直樹シリーズは水戸黄門にも通じる勧善懲悪的な話で、
話の着地点はあらかた予想はつくのだが、エンターテイメント作品として非常に面白い。
会社で働く者ならば誰もがもつ会社組織の理不尽さへの反抗心や、
既得損益に対する抵抗ともいえる銀行悪者論、
そして、団塊世代、バブル世代、ロスジェネ世代といった世代間確執。
これらを上手に物語に入れることで、
より感情移入しやすい状況を作っているのであろう。
そして、本書は「ロスジェネの逆襲」というタイトルとおり、
世代間の確執、ロスジェネ世代からみた団塊、バブル世代への不満が描かれている。
企業の大量採用の恩恵を受け、大手企業に入社、
実力もないのに高い給料をもらいながら会社に居座る。
そのツケは、ロスジェネ世代が、厳しい就職活動、
入社後は安い給料で仕事ができない世代の食いぶちを稼ぐという形で払っていく。
これが、登場する森山がいだいていた不満だ。
そしてこの不満は、多くのロスジェネ世代が共通して抱く不満ではないだろうか?
かくいう僕も少なからずこの不満を抱えていた。
どれだけ仕事をしてもなかなか増えない給料。
若手の倍以上の給料をもらいながら、仕事をしない団塊世代。
仕事の判断基準が自分本位なバブル世代。
しかし、半沢との仕事を通して、恵まれないやりがいがないと不満を感じていた
仕事に徐々にやりがいを見出していく、そして、大きな仕事を成し遂げた後に半沢が森山に言った一言。
「批判はもう十分だ。お前たちのビジョンを示して欲しい。なぜ、団塊世代が間違ったのか、なぜバブル世代がダメなのか、果たしてどんな世の中にすれば、みんなが納得して幸せになれるのか?会社の組織も含めてお前らはそういう枠組みを作れるはずだ。」
「仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。この大原則を忘れた時、人は自分のために仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で身勝手な都合で酷く歪んでいく。」
「就職氷河期を招いた馬鹿げたバブルは、自分たちだけのために仕事をした連中が作り上げたものなんだよ。顧客不在のマネーゲームが世の中を腐らせた。お前らがまずやるべきことは、ひたすら原則に立ち返り、それを忘れないようにすることだと思う。」
本当にそのとおりだと思う。
批判をしても世の中は良くならないし、
この現状の中でどれだけ良い結果を出せるかという、
最善主義の考え方が必要だと思う。
そして、仕事はお金(自分)のためももちろんあるけど、
客のため、そして世の中のためにするものだ。
社会的価値のある仕事をお客様(喜んでくれる人)のために行う。
そして、状況を批判するのではく、常に最善主義を考える。
我々「ロスジェネ世代」は決して恵まれた世代ではない。
しかし、それを嘆いていてもはじまらない。
半沢直樹のように常に前を向いて仕事をしたいと思う。
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