読んだ!あの映画は何人見れば儲かるのか?

映画、音楽、出版といったエンタメ業界のお金の流れ、
仕組みをわかりやすく解説している本書。

具体例を上げて、いろいろと教えてくれるのだが、
個人的には映画の制作委員会の仕組みが非常に面白いと思ったので紹介。

「制作」と「製作」の違い

まず映画の製作委員会の仕組みを理解することが大切。
映画のエンドロールを見ていると
「制作」と「製作」、2つの「せいさく」が出て来ることに気がつく。
「制作」は、実際に映画を制作する受託会社。そして、
「製作」は、お金を出して製作してもらう側のことだ。
この「製作」は、多くの場合は、製作委員会方式というのがとられる。
そう、よく見かける「製作:◯◯◯◯◯製作委員会」というあれだ。

この製作委員会で、映画の製作に必要な費用を出しあい、
儲けがでたら、出資比率に応じてお金を分配する。

映画は赤字でも会社は儲かる!

ここからが非常に面白い。
※話をわかりやすくするために少々端折ります。
例えば、プロモーション費を含めて10億円の映画があったとしよう。
製作委員会には、大手広告代理店のD社が10%、1億円の出資で参加していた。

封切りされた映画は、大ヒットとは行かずに興行収入は、8億円だった。
こと時D社が手にする金額は、8,000万円となる。2,000万円の赤字だ。残念。

とはならないのだ。映画には当然、プロモーションが必要不可欠だ。
実は、D社が映画のプローモーション業務を請負っていた。
映画の公開にあわせて1億円の予算を製作委員会から受けとり、
テレビや雑誌、交通広告を出稿していたのだが、
媒体の買い付けであれば、マージンが20%。
クリエイティブも絡んでくと、もう少し利益は残るはずなので、
仮に30%の3,000万円がD社のプロモーション業務の利益だとしよう。

そう、これで赤字の2,000万円を上回る利益を上げることができるのだ。

製作委員会には、映画のヒットさせる為に必要な様々な会社が加わり、
それぞれの得意分野の業務を行うことで、映画自体は赤字でも
会社としては、きちんと利益がでる仕組みができているという。

もちろん、このような方法をもってしても赤字になることも多く、
ここ最近では、映画「ファイナルファンタジー」がギネス級の大赤字として話題になった。

エンタメビジネスは、当たればでかいが、ハズレもでかい。
その中で少しでもハズレた時のリスクをヘッジしている。
そんなお話でした。

※映画の出資、配当にかんする部分は、
話をわかりやすくするためにかなり端折っています。
本来は、配給会社の配給手数料なども計算の中に入ってきます。

余談

巻末のあとがき。
思い通りにならないことがエンタメ業界。
どんなに良い作品でもヒットしないことはあるし、
ヒットを期待していなかった作品がメガヒットとなることもある。

そんなエンタメ業界に身をおく人達は、料理好きが多いという。云わく

「塩を足せばしょっぱくなるし、砂糖を足せば甘くなる。
料理だけは唯一、思い通りになるんだよ。仕事は、こうはいかないでしょ」

なんか、かっこいい。今度合コンで使わせていただきます。









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