《読んだ》ブラックジャックによろしく!の作者佐藤氏の精神力、行動力が高すぎる

1年ほど前だっただろうか?漫画「ブラックジャックによろしく」の電子書籍が全巻タダで配信されるというニュースが報道されていました。

作者の佐藤秀峰氏は「全てをフリーをすることで新しい何かが生まれるんじゃないか?」、たしかそんなコメントを残していたように思います。

今回、イケダハヤト氏のエントリーで佐藤氏の書いた漫画家乏のことを知り読んだですが、あの時「ブラックジャックによろしく」が無料配信された背景には、たくさんの大人の事情があったことを知りました。

[無料] 佐藤秀峰氏のエッセイ「漫画貧乏」がえげつなくリアルで読んでて辛いレベル : まだ東京で消耗してるの?

 

 

漫画貧乏の内容は、イケダハヤト氏のエントリーを読めば非常にわかりやすいので割愛しますが、ぼくの感じたことを書いてみます。

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不平や不満を感じたことを改善改善するために全力を尽くせるか?

「ブラックジャックによろしく」や「海猿」は言わずと知れた大ヒット漫画です。映像化もされた素晴らしい作品として世の中の多くの人に認知されています。

そんな作品を生み出す売れっ子漫画家の佐藤氏でさえ週刊誌での漫画の連載は赤字だったそうです。その理由は、出版社からもらえる原稿料よりも取材にかかる経費やアシスタントに払う給与の方が高かったから。

仕事をすればするほど赤字というなんとも辛く厳しい状態が続いたそうです。しかし、漫画業界はそれが慣例として成り立っており、原稿料のアップを求めても「単行本で儲かるんだから」と、当時の出版社にはとりあってもらえなかったそうです。

佐藤氏は、この原稿料の問題や作者に帰属するはずの著作権の問題、さらに作品に間違いがあったときの責任の問題を含めて、出版社に対して大きな不満をいだくようになりました。

そして、その不満を解消すべく行動に移ります。

その行動は紆余曲折をへて現在は、

  1. 出版社との原稿料の見直し
  2. 漫画 on Web」という出版社を介さない電子書籍の販売

という形で身を結んでいます。

一漫画家が大手出版社に対して対等な立場で権利を主張するというのは、勇気と労力のいることだったと思います。
でも、感じた不満を改善するために、しっかりと実行に移した精神力と行動力が本当に素晴らしいです。

不平・不満をいうのは簡単です。その不平・不満を居酒屋で酒のつまみに言うのか?不平・不満を改善するために当事者に立ち向かっていけるのか?そこが大事です。

もちろん後者には、今置かれている環境を悪化させるリスクはあるので、すごく勇気のいることです。だからこそ価値があって尊敬に値します。

佐藤氏の取り組みは現在の形が決してゴールではありません。クリエーターである漫画家が労働に対する真っ当な対価を貰える仕組みをどのように構築していくのか?今後も注目していきたいと思います。










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